ユニリーバのITチームは、大規模なインフラストラクチャを抱え、多くの課題に直面していました。そのインフラストラクチャは、年間1,000個のアプリケーション、10,000種類のインタフェース、500件ものITプロジェクトに対応するものです。ユニリーバには複数のグローバルチームがあり、新しい製品やサービスを展開するため、より効率的なソリューションを探していました。

そこでユニリーバは、eコマースのためのベスト・オブ・ブリード(マルチベンダー)で構成されるプラットフォームの構築に取り組みます。そのプラットフォームは、多数の商品ブランドのポートフォリオを共通の運用モデルで統一するものです。そこで、eコマースプラットフォームにある複数のツール間(NetSuite、Salesforce Commerce Cloudなど)の接続性を可能にし、SAPなどの主要なオンプレミスシステムにアクセスするために、MuleSoftを採用しました。さらに、同社の「アダプティブ インテグレーション」チームは、API主導のインテグレーションのアプローチを導入し、ボトルネックを解消、基幹業務のイノベーションをサポートできるようになりました。

また、同チームは、API主導の接続性とAnypoint Platformを使用して、再利用可能なサービスのネットワーク化に取り組み、さまざまなブランド間にわたるセルフサービスを可能にしました。同社が新たに買収したeコマース専業の事業体は、MuleSoftのサポートもあって、わずか6か月でサービスを開始。この結果、顧客にとってはユニリーバの製品全体にわたって統一された体験ができ、一方、ユニリーバにとっては、顧客のシングルビューを持つことができるようになりました。現在、新しいイニシアチブの展開は3〜4倍速くなり、その時間は月単位から日単位となりました。